30代女性からのご質問
Q.ピアノの上手な方が「指慣らし」という言葉をよく使うのですが、
どんな意味ですか?
A.
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
今回のご質問はちょっとおもしろいですね。
「指慣らし」という言葉、これはある意味音楽用語的なものです。
一言でお答えしますと、「曲を弾く前に、指をあらかじめ
動かしておくこと。ウォーミングアップ。」といったところです。
たとえば寒い季節は指がかじかんで動きません。
そこで、いきなり曲を弾くのではなく、ハノンのようなスケール、
アルペジオなどを弾いて、指を慣らし、しっかり動く状態に
したのちに曲の練習に入ります。
または受験の時、控え室で待機した後、少しだけ指慣らしの時間を
いただける場合もあり、(ほんの5分ほどですが。)
そこでしっかり指慣らしをしてから試験に臨みます。
この少しの指慣らしでずいぶん演奏に影響があるのでは、と思います。
いきなり曲、いきなり舞台、いきなり試験というのは本来の力が
出せませんよね。
このように「指慣らし」だけでなく、音楽には音楽にしか使わない、
業界用語のようなものがあります。
<短縮系>
チャイコフスキー・・・チャイコ
ラフマニノフ・・・・・ラフマ
ピアノコンチェルト・・ピアコン
ステマネ・・・・・・・ステージマネージャー
などなど。
<動作編>
落ちる
・・・アンサンブルなど複数での演奏の際、
自分のパートの音がなくなること。★活用例 「ごめんなさい、○小節目のところ、私落ちてしまいました!」
リットをかける
・・・リタルダンド(だんだんゆっくりするという意味)をつけて
演奏すること。★活用例 「曲の終わり、すこしリットをかけて演奏しましょう。」
板付き
・・・幕が開く、または暗転から明るくなった時、すでに舞台に
立っている状態。(ピアノの場合は明るくなって舞台袖から
出てくる場合が多いので。)★活用例 「では出演者のみなさーん、板付きでおねがいしまーす。」
などなど。
他にもたくさんあります。
これらはほんの一部ですが、知るとおもしろいです。
ぜひ日常で(!?)使われてみてくださいね♪
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