60代男性からのご質問
Q.ハ長調とかイ短調とかありますが、ハとかイは音楽の初めの音を
見れば分かりますか?
あと、長調とか短調は楽譜のどこに書かれているのでしょうか。
それから、長調は明るい曲で、短調は暗い曲との説明では、
人それぞれの受けと目方に違いがあると思いますが。
A.
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
長調と短調について、なかなかするどいご質問です。
私もピアノのレッスンで「これは明るい感じ?暗い感じ?」
という質問をよくします。
明らかに耳で聴くと分かる「明るい」「暗い」は
ほとんど正解だったりします。
でもそれをきちんと説明する、となると難しいですね。
ピアノをお勉強するにあたって、楽譜の読み方や指番号、
スラーやスタッカート、モデラートやアレグロ、といった音楽用語、
他にもたくさん知らなくてはいけないことがあります。
このようなものを「楽典」といい、音高や音大受験には
必修科目になります。
その中でも「調性」というものはとても重要であり、少し
ややこしいかもしれません。
では長調の音階「長音階」と、短調の音階「短音階」を
一緒にお勉強しましょう!
まず知らなくてはいけないこととして「音程」「度」という言葉です。
「音程」とは2つの音のへだたりを表す言葉。
「度」とは2つの音が、何個の音にわたっているかということです。
ドとドは「ドからド」ですから一つしか音はありませんので1度、
ドとレは「ドとレ」ですから二つの音がありますので2度 、
ドとミは「ドレミ」で3度、ドとファは「ドレミファ」で4度
となります。
それでは少しずつ長音階、短音階のお話をしていきましょう。
まずポイントとなるのが「第3音」と呼ばれる3番目の音です。
たとえば「ハ長調」
これはドレミファソラシドという音階ですが、
それぞれに番号をつけて
ド→第1音 レ→第2音 ミ→第3音
というふうになります。
そして第2音と第3音は「レとミ」、これは2度ということは
先ほどの説明でおわかりですね。
そしてさらに、この2度は「長2度」というものです。
長2度というのはその二つの音程が半音+半音の全音に
なっているものです。
たとえば「ドレ」の2度の中には
「ドとドの♯」が半音「ドの♯とレ」が半音
この半音と半音から成り立つのが「長2度」となります。
「長2度」があるということは、鋭いあなたならもうおわかりですね。
そう、「短2度」もあるのです!
短2度というのはその二つの音程が半音のものをいいます。
たとえば「ミファ」の2度の中には
「ミとファ」の半音、それのみです。
この半音から成り立つのが「短2度」となります。
どうですか?ここまでついてきてくださっていますか?
さあ、もうゴールまでもう一歩ですよ!
長音階は第2音と第3音が「長2度音程」になっているのです。
短音階は第2音と第3音が「短2度音程」になっているのです。
ハ長調の第2音レと第3音ミは「半音+半音の長2度」
になっていますね。
ハ短調の第2音レと第3音♭ミは「半音のみの短2度」
になっていますね。
これが長音階と短音階の大きな違い、見分けるヒントががあるのです。
他の調も考えて見て下さい。ほら、そうなっているでしょう。
オーケストラでも内声が大切!
和音の第3音を作るパートの音程が少し下がるだけで
調性が変わってしまうからです。
「ドミソ~」の明るいハ長調の和音があっという間に
「ド、♭気味のミ、ソ」になると
もうハ短調に近くなってしまいます。
この第3音が長調、短調をきめているのです。
こういった楽典的なことからも長調、短調の見分けができます。
他にも調性、♯♭の付き方や数、もう全調覚えてしまった方が早い
といった感じもしますが、
聴いた感じ以外にもきちんとした決まりのもとで成り立っています。
文章での説明、分かりにくいこともあったと思いますが、
いかがでしょうか?
このようなことも知っていくと、さらに音楽が深いところで
楽しくなります。
難しい~~、と敬遠なさらず楽典の本を開いてみられるのもいいですね♪
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