フォルテ弾き方|乱暴じゃないフォルテはどうやって弾くの?

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70代男性からのご質問
Q.レッスンを受けている先生から「強く弾くように」言われて
   私が弾くと、「乱暴だ、叩いて出している、力んでいる」と
   よく言われます。どうすれば、fやffを「乱暴でなく、
   叩かないで、力まず」に出せるのでしょうか。

 

A.

こんにちは。ご質問ありがとうございます。

今日のご質問、指導者として
「ああ~、言ってる、言ってるわ。」
という首をぶんぶん縦に振ってしまう内容です。

これはとても大切なことですが、
「ではどうやったら?」というのはとても難しいことです。

ご存知のように「フォルテ」は「つよく」「フォルティシモ」は
「ごく強く」

そう書いてあれば「ばーん!」と弾くものと思います。

実際にピアノは鍵盤を打鍵、叩いて音を出す楽器ですから、
強く叩けば強い音になります。

問題はその叩き方。

楽器というものは、ピアノだけでなく、すべては「共鳴」
というものがないと美しい音は出ません。
 
私の趣味であるヴァイオリン、初心者とプロの音色の違いは
「共鳴」にあります。

力が入ってがりがりと弦をこすっている弾き方、ヴァイオリンの弦、
フレーム、魂柱、全てが震えるように共鳴してこそのあの深い美しい音、
フルオケに負けないコンチェルトが弾けるわけです。

打楽器もそう。

ティンパニー、シンバル、タンバリン、すべてがただ激しく
叩いたのでは音楽になりません。

ドアのノック、バンバンとての平で叩きつけるのと、指の関節の
骨の部分で重みを集めるようにコンコン、と叩く音、この差は
歴然としています。

ピアノの打鍵は「叩く」のではなく「重さをかける、のせる」のです。

そのために必要な上半身の重み、肩に力を入れない、肘、
手首の脱力、支えとなる指先の強さ。

それらすべてを使って体重をのせていくのです。

「大きな音をだそう」とか「ピアノを弾いている」ということを
一度忘れて、ただ単に体重を預けてみましょう。

まるで壁に寄っかかるみたいに。

それをだんだん指先の一点に重みを集めていきます。

砂場の砂を両手でかき集めて、それをだんだんて手のひらで
まとめていくような気持ち。

その際、集めるだけであって、新たに力を加えるということでは
ありません。

圧力をかける、というか人口密度というか、とにかく
指先という小さな丸の中に集めてくるのです。

背中、腕は絶対に力まないで。

実際にやりながらお話できるともっと分かっていただけると
思うのですが・・・。

いかがでしょうか?

「こういう事かな?ふむふむ」
と感覚を楽しみながらやってみてください。

手ごたえを感じられると「!!」と感じて楽しくなります。

最後にもう一度。

絶対に力まないように!
頑張って下さいね♪


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