こんにちは、ピアノ講師の海野真理です。
今日は「同じ曲なのに、なぜ弾く人によって違うの?」というお話です。
このテーマ、一見「当たり前じゃん」と思われた方、
たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
私もそう思いました(笑)。
でもちょっと立ち止まって考えると、あ、ちょっとこのテーマ、
奥が深いかも、と思いました。
なので、今日はそのあたりをお話できたらと思います。
同じ曲なのに、弾く人によって違う理由とは?
目次
音楽を料理で例えると?
ちょっと音楽ではないものに例えてみましょう。
ここに肉じゃがを作る食材があります。
ジャガイモ、ニンジン、牛肉、などなど。
同じ材料を使って違う人間が肉じゃがを作る、きっと同じ味のものは
出来上がらないのではないかな、と思います。
材料は一緒なのに。
では、何が味の違いを生み出すのでしょう。
ちょっとした調味料の配合の違い。
お醤油多め、みりん多め、煮込む時間の違い。
他にも食材の切り方や大きさ、最初に少し炒めるとか炒めないとか、
いろいろなこと。
どうするかを決めるのは作る本人。
その本人が肉じゃがの作り方を教えてもらった時の方法だったり、
好みだったり、工夫だったりします。
それを食べた人が「おいしい!」「味が濃い。」
「ちょっと薄め。」などの感想を持ったりして、
「あなたの作る肉じゃが、私好きだわ。」になるわけです。
さてさて、音楽もまさにこれと同じなのではないでしょうか。
同じ曲でも奏者で個性がでるのはなぜ?
材料はその楽曲そのもの、作る人間は演奏者、
手順、調味料などなどはその人の人生観だったり
今までの人生経験だったり、楽曲に対する思い、
研究、練習量、そういったものと考えられます。
そうして出来上がった肉じゃがと同じく、
生み出される音楽は十人十色なのは当たり前のこと。
そして「このピアニストさんのショパン、最高!大好きだわ」
ということになっていくわけです。
音楽を作っていく中で、この調味料的な要素、
ここがとても個性が表れるところであり、
個人の努力や思いの強さなどが出るところだと思います。
ここが一番味を決めるところであるのは
本当に良く分かりますね。
クラシック演奏者は楽譜に忠実なのに違うのはなぜ?
クラシック演奏者は楽譜に忠実に、が鉄則。
楽譜の音符、指示からいろんなことを
読み取って解釈していきます。
でも個人でたくさんの違いが出るのはなぜ?
同じ楽譜を同じように解釈するのであれば
同じものが出来上がるのでは?
確かにそうですよね。
またまた例えですが、同じ小節を読んでも感じ方は
人それぞれ違います。
それと同じで、同じ楽譜からでも感じ取るものが
違うのではないでしょうか。
芸術とはそれなくしては何の魅力もない世界に
なってしまうのでは、と思います。
絵画、彫刻、小説、演劇、バレエ。
表現する、ということすべてに言えるのではと思います。
だからこそ面白く、夢中になり、取りつかれる。
ファンになるし、好き嫌いがはっきりする。
その演奏に演奏者のちょっとした人間味が現れたり、
ちょっとかわいいところとか、おちゃめな一面を発見したり、
また思ってもいなかった意外性を感じたりすると、
ちょっと自分の中だけのお得感というか、嬉しい気持ちになります。
同じ曲を誰が弾いても同じ曲、ではない芸術の世界、
いかがですか?
いろいろ例えてみましたが「うん、わかるわかる!」
と思っていただけたらいいな。
そしてこの世界をもっともっと楽しんでいただけたら嬉しいです。
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